本とITを研究する

「本とITを研究する会」のブログです。古今東西の本を読み、勉強会などでの学びを通し、本とITと私たちの未来を考えていきます。

1000人突破!感謝いたします。本とITを研究する会に向けて

このたび、出版関係者やITエンジニアを中心に結成された「本とITを研究する会」のメンバーが、1000人を超えました。 本とITを研究する会https://tech-dialoge.doorkeeper.jp/ 加入していただいた仲間たち、イベントや勉強会、セミナーに参加していただいた仲…

【12/13(金)開催】「有楽町のナイトミュージアム観覧&相田一人館長の作品秘話に耳を傾ける夕べ」のチケット販売開始

先日のエントリーでお伝えした、相田みつを美術館の夜間特別観覧と相田一人館長の特別講演のチケット販売、以下サイトから開始いたしました。 チケット販売サイトhttps://tech-dialoge.doorkeeper.jp/events/100395 金曜の夜を、有楽町のナイトミュージアム…

12月13日(金)、「有楽町のナイトミュージアム観覧&相田一人館長の作品秘話に耳を傾ける夕べ」緊急開催決定!

このたび、本とITを研究する会の特別企画として、作家の相田みつをさんのご長男で相田みつを美術館の館長である相田一人氏により、相田みつをさんの作品を囲みながら、作品のことや創作論、グラフィックデザイナーとしての活動など、相田みつをさんの魅力を…

令和改元から半年、ベルリンの壁崩壊から30年周年を迎え、考えた「分断」と世界

旧東ドイツ側から撮影した、東西世界分断の象徴である、ベルリン・ブランデンブルク門 旧東ドイツの象徴的モニュメント「世界時計」(ベルリンにて撮影) ベルリンの壁の破片(実物)令和改元から半年。同時に、東西冷戦の象徴であるベルリンの壁崩壊から11…

読書会の記録:職人たちが織りなす壮大な職業論を考察 ~『五重塔』(幸田露伴 著)~

明治の作品ということもあり、また露伴の独特な文体もあり、いまとはかけ離れた言い回しの日本語や時代がかった思想から、わかりづらい、という意見もあったが、各人からさまざまな見解が飛び出し、興味に尽きなかった。一つの本でも、読む人にとってさまざ…

神保町ブックハウスカフェにて「iSO式フラッシュ速読・親子速読プレミアム体験会」を開催

2019年10月6日(日)、神保町ブックハウスカフェにて「iSO式フラッシュ速読・親子速読プレミアム体験会」を開催しました。ご家族で、速読の体験に取り組んでいただきました。また今回は特別に、国語の「予想読解」も磯一郎先生の手により講義。もちろん、出…

9月28日(土)、地元商工会議所主催の「創業塾」にて登壇

9月28日(土)、地元商工会議所主催の「創業塾」にて登壇しました。私の創業2年目の生々しい話を、未来の起業家たちの前でお話してきました。会場には、また同業の方が来られていて、驚き。以前はYahoo!とお取引があったとのこと。 私の前にトップバッターで…

世の「救いのなさ」を徹底して描いた奇書:『チリの地震』(ハインリヒ・フォン・クライスト 著、種村季弘 訳)

恐ろしくまた美しい世界観この本の文庫版が河出書房新社から出ているが、読んだのはオリジナルの王国社版。クライストは1777~1811年までドイツで活動した作家だから、ちょうどゲーテが28歳あたりから61歳だったころまで生きていたことになる。クライストの…

本とITを研究する会向け限定サービス「無料キャリア相談会」のススメ ~テクノブレーン株式会社人財紹介部部長 碣石浩二氏インタビュー~

今回は、株式会社テクノブレーンが本とITを研究する会のメンバー限定に提供している「無料キャリア相談会」に関し、「なにが聞かれるのか」「参加してどんなメリットが得られるのか」などの質問に、インタビュー形式でお答えする。いまのエンジニア人材市場…

ポーランド人の複雑なメンタリティが沈潜した傑作SF:『エデン』(スタニスワフ・レム著、小原雅俊訳)

ポーランド人の複雑なメンタリティが沈潜した傑作SF作品。1959年の作品であるというのに、すでに放射能汚染にまで言及されている。さすがコペルニクスとキュリー夫人を排出した科学の国ポーランド。キュリー夫人にいたっては被爆で命を落としているぐらいだ…

驚異のiSO式フラッシュ速読と、子どもの脳の不思議な力

このところ速読が注目されている。欧米の横文字文化では速読が当たり前で、アメリカのケネディ大統領が速読の技術で大量な書類をさばいていたというエピソードはよく耳にする。1960年代から日本でも日本語の速読をビジネス用途で開発する人たちが現れ、同時…

8月21日(水)東京・田端にて、「本とITを研究する会」創立2周年感謝・懇親会」を開催

8月21日(水)東京・田端にて、「本とITを研究する会」創立2周年感謝・懇親会」を開催しました。皆様には楽しんでいただき大盛況で、この2年間を振り返るという意味でも、感謝にたえない時間でした。この場をもって、重ね重ね、参加された方には心から感謝い…

「夏休み子供科学電話相談室」から学ぶ「どうして?」の力

毎年夏になると、NHKラジオで恒例の「夏休み子供科学電話相談室」が放送されている。最近は仕事で子供たちと接する機会が多い関係もあってか、これを聞くたびに、子供たちの感性の豊かさに心が動かされる。たとえば、 「どうして星は流れ星になって落ちてこ…

鎌倉仏教が教える、企業経営に流れる宗教性と精神性:『立正安国論』(日蓮 著)

会社勤めのころからビジネス書や経営者向けの本をたびたび読んできたが、実際独立するにおよんで、この本ほどいまの心に響くものがなかったことを告白する。 『立正安国論』とは日蓮が鎌倉幕府に提出した檄文である。そして日蓮とは日蓮宗の宗祖で、宗教家で…

読書会の記録:近代科学の基盤を作った天才科学者の隙のない自伝:『方法序説』(デカルト著)

アフォリズムも満載。天才が編み出した学問の軌跡デカルトといえば「われ思うゆえわれあり」の、当時としては画期的な、精神と肉体を分離して人間を考えた哲学者、近代科学の基盤を作った科学者、代数幾何を確立した数学者である。ダヴィンチやゲーテなどに…

メンバーに支えられた「本とITを研究する会」の2周年を感謝し、懇親会を開催

8月21日(水)、本とITを研究する会の創立2周年記念懇親会を都内で開催する。 プレスリリース:8月21日(水)、編集者とITエンジニアのコミュニティ「本とITを研究する会」が創立2周年を記念した集まりを開催https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.00…

7月3日(水)開催の勉強会「「AI導入は出版業界を救うか?」 ~第28回 本とITを研究する会~」が、ITmediaに取材されました

7月3日(水)に開催した勉強会、「「AI導入は出版業界を救うか?」 ~第28回 本とITを研究する会~」の、ITmediaによる取材記事が以下にアップされました。 出版業界もAIに熱視線 「どう使う?」技術者らが提案 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/190…

起業の「身体性」を示したプロフェッショナルのドキュメント:『新しい一歩を踏み出そう!』(守屋実著、ダイヤモンド社刊)(後編)

事業がうまくいかなかったときにも関係を継続できる「人」に投資「守屋実さんを囲む会」では、本文外部のエピソードを著者自身からたくさん聞くことができた。たった一滴の血液から10秒で検査ができるサービスをケアプロで提供した社会的意義について。パチ…

盛況のもと「出版を元気にする勉強会プロジェクト:「AI導入は出版業界を救うか?」が終了!

7月3日(水)、「出版を元気にする勉強会プロジェクト:「AI導入は出版業界を救うか?」 ~第28回 本とITを研究する会~」、盛況のもと、無事終了いたしました。多数のご参加に、深く感謝いたします。 会場での闊達な質疑応答と熱気には、圧倒されました。こ…

起業の「身体性」を示したプロフェッショナルのドキュメント:『新しい一歩を踏み出そう!』(守屋実著、ダイヤモンド社刊)(前編)

6月某日都内にて、新刊『新しい一歩を踏み出そう!』(ダイヤモンド社刊)を持ち寄り、著者の「守屋実さんを囲む会」を開催した。今回は、書籍からの引用とそのときに出た言葉をベースに、本書を紹介する。 まず、著者の守屋実氏は、巻末の自己紹介文の冒頭…

教養としての「文学」のすすめ

7月3日(水)には勉強会「AI導入は出版業界を救うか?」を開催する。5月10日のブログエントリーで書いたとおり、登壇者の二人であるITエンジニアの三井さんと文学YouTuberベルさんとで、事前MTGを実施した。このときの議事録を読みながら、本を巡った談話の…

「言葉とはなにか」を鋭くえぐった名著:『グラマトロジーについて』(ジャック・デリダ著)(後編)

「禅」に馴染みのある日本人には比較的理解しやすいかもしれない「言葉には意味がない」を西洋の哲学者がこのように解明し、事細かに解き明かそうとするのだが、日本人にとってはおなじみの「禅」がすでに説明している。道元は『正法眼蔵』の中で、当時の中…

「言葉とはなにか」を鋭くえぐった名著:『グラマトロジーについて』(ジャック・デリダ著)(前編)

マルクスと言えば『資本論』、カントと言えば『純粋理性批判』、デリダと言えば『グラマトロジーについて』というぐらいの大作、代表作。この本を読むために、フッサールの『現象学の理念』とハイデッガーの『存在と時間』を読んでいた。フッサールとハイデ…

映画化もされた情熱編集娯楽劇は面白い:『船を編む』(三浦しをん著)

辞書づくりに人生を賭ける編集者やその周辺の人間を描いた感動の物語。実に軽快な筆づかい。編集者の仕事に関しては取材を重ねたはず。編集者に関する描写の本質においてはリアリティが高い。 私が手がけているIT書籍の編集は、次元は違えど辞書づくりに近く…

7月3日(水)開催「AI導入は出版業界を救うか?」のチケット予約販売を開始しました!

7月3日(水)に神保町の日本出版クラブで開催する勉強会「AI導入は出版業界を救うか?」のチケット予約販売を開始いたしました。すでに席が埋まってきているので、お早目の登録を、以下サイトからお願いいたします。 「AI導入は出版業界を救うか?」チケット…

7月3日(水)19:00~「出版を元気にするプロジェクト:「AI導入は出版業界を救うか?」~本とITを研究する会~」を開催!

きたる7月3日(水)19:00~、日本クラブ会館(http://shuppan-club.jp/)にて、「出版を元気にするプロジェクト:「AI導入は出版業界を救うか?」~本とITを研究する会~」を開催いたします。登壇者は、以下の4名が決定いたしました。 ・沢辺 均(JPO出版情…

壮大なテーマと詳細なデータで読者を「次世代の大使」へと導く、リーダー必読の啓蒙書:『海の歴史』(ジャック・アタリ著)(後編)

後半は、海とともに人間がいかに生き残り、いかに成長するのかを提言する。歴史や政治経済は組織のトップダウンで決めるものではなく、ボトムアップで個人が作り上げていくという姿勢を、著者は一貫して崩さない。そのうえで、一人一人が人類の「次世代の大…

壮大なテーマと詳細なデータで読者を「次世代の大使」へと導く、リーダー必読の啓蒙書:『海の歴史』(ジャック・アタリ著)(前編)

「海」をテーマに、人間の未来は海が担っているという事実を、詳細なデータで読者に解き明かしながら、人間はいかにして海と生きるべきかを指南する。壮大なスケールを持つ読み物であり、啓蒙書である。 人類史と世界史、環境、物流、経済から海を理解するま…

読書会の記録:伝記文学から人生の「陰と陽」を考えた『人類の星の時間』(シュテファン・ツヴァイク著)

伝記文学の古典中の古典今回は趣向を変えて、ドイツ語圏から伝記文学を取り上げました。シュテファン・ツヴァイクといえばオーストリアの大作家で、『マリー・アントワネット』や『ジョセフ・フーシェ』はいまでも文庫で手に入り、気軽に読むことができる。…

趣味から美学、崇高、自然まで、スリリングで難解な論考を展開:『判断力批判』(上・下)(カント 著)

カントを知るには『純粋理性批判』と『実践理性批判』という巨大な山脈があるが、その最後に控えているのが『判断力批判』である。カントの「批判シリーズ」の最終作で、遺作。 まずカントの言葉で誤解しやすいのは、「批判」の語意だ。日本語で言う批判とは…