本とITを研究する

「本とITを研究する会」のブログです。古今東西の本を読み、勉強会などでの学びを通し、本とITと私たちの未来を考えていきます。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『RubyではじめるWebアプリの作り方』のインタビューを収録しました

『RubyではじめるWebアプリの作り方』の「本TUBE」動画の撮影にオーム社様撮影スタジオにお伺いしました。中村優子さんの元女子アナ引き出しトーク力で、著者の久保秋真さんからITプログラマ話を多数いただきました。帰路で久保秋さんがスタジオにPCを忘れて…

第22回飯田橋読書会の記録:『見えない都市』(イタロ・カルヴィーノ著) ~都市を再定義した摩訶不思議な作品~

今回は初のイタリア文学作品ということで、イタロ・カルヴィーノ(1923~1985年)の作品、『見えない都市』を取りあげることにした。作品が発表されたのは1972年。おりしも東西の列強がアジアの都市を奪還しようと火の粉をまきあげていたベトナム戦争のまっ…

「なんでこうなったのかわからない!」を言語化した不気味な傑作:『審判』(フランツ・カフカ 著)

カフカの長編には『審判』のほかに『城』と『失踪者』があるが、その中でも最も暗く、恐ろしい作品だ。カフカの作風に一貫したものは、「なんでこうなったのかわからない!」という理不尽さや因果関係のわからなさ、不気味さである。ある意味、いまの「AI」…

文化と日常の不思議な関係

今回のコロナ禍で「文化」という言葉が海の向こうからはたびたび聞こえてきた。飲食店や舞台、ライブなど、言葉や作品の対話がリアルに交わされる場が閉鎖されたため。しかしこの状況に日本で、「文化」という言葉が使われることが少なかった気がする。「文…