読書会レポート
(前編から続く) 事業がうまくいかなかったときにも関係を継続できる「人」に投資「守屋実さんを囲む会」では、本文外部のエピソードを著者自身からたくさん聞くことができた。たった一滴の血液から10秒で検査ができるサービスをケアプロで提供した社会的意…
6月某日都内にて、新刊『新しい一歩を踏み出そう!』(ダイヤモンド社刊)を持ち寄り、著者の「守屋実さんを囲む会」を開催した。今回は、書籍からの引用とそのときに出た言葉をベースに、本書を紹介する。 まず、著者の守屋実氏は、巻末の自己紹介文の冒頭…
伝記文学の古典中の古典今回は趣向を変えて、ドイツ語圏から伝記文学を取り上げました。シュテファン・ツヴァイクといえばオーストリアの大作家で、『マリー・アントワネット』や『ジョセフ・フーシェ』はいまでも文庫で手に入り、気軽に読むことができる。…
宮本常一氏が長年のフィールドワークで獲得した「忘れられた日本人像」をまとめあげた渾身のルポタージュ。 1960年刊。半世紀以上前ですでに「忘れられた日本人」であるから、取材される人物は幕末や明治初期を生きた古い人物たちだ。そのころ日本人は現在と…
某月某日、第24回を数えることになった飯田橋読書会。今回は初挑戦、ロシア文学を取り上げることになった。 チェーホフの戯曲には「中心がない」日本人に愛読者が多いロシア文学ではあるが、しばしば「人名」が敬遠される。たとえばイワンやワーニャ、イワン…
某月某日、文化の町飯田橋で読書会がはじまってはや3年。15回目となった。前回はイスラームをテーマに2冊の書籍を取り上げたが(『イスラーム文化-その根柢にあるもの』(井筒俊彦著)/『イスラーム国の衝撃』(池内恵著))、2冊を取り上げると議論が拡散…
某月某日、読書会初の試みとして、政治学を取り上げた。カール・シュミットといえば名著『陸と海と』があり、このイメージから、本文が100ページほどでAmazonにも在庫があったので、『現代議会主義の精神史的状況』が取りあげられることになった。読書会での…
古典を取り上げることが多い読書会で、今回の第18回目ではアクチュアルなベストセラーを初めて取り上げた。 ベーシックインカムと労働をテーマに人類のユートピアを探求する『隷属なき道』(http://amzn.asia/6pAsHxy)は、オランダの29歳の歴史学者が書き上…
ネットにつながる大衆、街に群がる大衆、投票する大衆、列車に乗り込む大衆、旅行に大挙する大衆……。いまや当たり前に大衆の時代だが、それが認知されたのが20世紀前半。一世紀近く前の混迷の時代に書かれた書物から知恵を拝借すべく、某月某日、都内某所で…
某月某日、都内某所で開かれた読書会のテーマは、『意識と本質』だった。AI・人工知能に「意識」は生まれるのか。そもそも意識とはなんなのか。この本を通して考えてみたい。 本書のテーマは書名の通りで、非常に明確なフレームワークが冒頭数十ページで示さ…