本とITを研究する

「本とITを研究する会」のブログです。古今東西の本を読み、勉強会などでの学びを通し、本とITと私たちの未来を考えていきます。

読みました:『WTF経済 ―絶望または驚異の未来と我々の選択』 ~コーディングが文化である。出版人ティム・オライリーがつくったITのカルチャー~

『WTF経済 ―絶望または驚異の未来と我々の選択』を読みました。
IT出版人ティム・オライリーの書下ろし。
献本いただいてさっと読んで書架に入れてしまったが、改めて精読する機会があり、実に面白く、500ページを超える大著だが、作品にのめりこんでしまった。

オープンソース文化や1990年代のインターネット文化のことに肌感覚がある人は、読んでいて懐かしく思ったり、本場アメリカではこんなことが起こっていたのかなど、興味深い記述が山ほどである。

デニス・リッチー、ブライアン・ベーレンドルフ、ラリー・ウォール、など、そうそうたるオープンソース文化人の名前が多数登場。

アメリカにはハッカー文化が根付いたが、日本の場合はどうだったのだろうかという疑問にもスイッチを入れた名著。

いまでもシリコンバレーで連綿と脈を打つソフトウェア開発文化。

ティム・オライリーのようなIT出版人が文化人であるのは素晴らしい。

なにより、あちらではコーディングがカルチャーになっているなんて、本当に素晴らしいと感じ入った。

三津田治夫