本とITを研究する

「本とITを研究する会」のブログです。古今東西の本を読み、勉強会などでの学びを通し、本とITと私たちの未来を考えていきます。

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

読みました:中欧の香り漂うポーランド文学『逃亡派』(オルガ・トカルチュク 著、小椋彩 訳)

旅の物語や解剖学にまつわる昔話、量子力学、ショパンの心臓のエピソードなど、116の断章からなる不思議なポーランド文学。ポーランドと言えばお隣のウクライナが緊張状態で大変なことになっている。このような、西と東の狭間にある地理的状況と、それゆえの…

「クイーンと私」【その1】:『Queen2』

写真の『Queen2』は、15歳のとき(1983年)、私が生まれて初めて購入した輸入盤LPレコード。当時国内版LPというと2600円したが、輸入盤だと1700円で買えたので、葛飾の自宅からお茶の水まで電車賃節約のため自転車をこいで『Queen2』を買いに行ったものだ。 …

当社株式会社ツークンフト・ワークスは創業7年目を迎えることができました

本日、2024年1月11日(木)をもちまして、当社株式会社ツークンフト・ワークスは創業7年目を迎えることができました。ここまで来られたのは、支えてくださった皆様のお力にほかなりません。ここをもって、厚くお礼を申し上げます。 2018年1月、雪が降りそう…

読みました:『詐欺師フェーリクス・クルルの告白』(トーマス・マン著)

未完の中編ながらも、実は、本作は名著『魔の山』『ヴェニスに死す』にはめ込む挿話として構想されていたものだという。1922~1937年の作品。 トーマス・マン独特の、言葉をこねくり回したような表現と、この時代のドイツ語文学ならではの描写や文脈が盛りだ…