11月27日(金)、都内某編集制作企業にて、編集者育成半日研修を実施しました。
参加者の本そのものや編集制作に対する意欲の高さには驚きました。
セミナーや勉強会で「哲学書を読むとよいです」とお勧めすると「なにがお勧めですか?」とたびたび聞かれるので、今回はカント著『プロレゴーメナ』を持参しました。
すると会場から、「読みました!」と声があがり、また驚きました。
版元縮小の昨今、編集スキルを持った人たちがこうした企業に流れこんでくる未来が見えてきました。
限られた時間でしたが、若い編集者たちともっと対話し、もっと意見を交換したかったです。そして、たくさん書いていただいたアンケートの内容にも、すべて返答したかったです。
今回のコロナ禍で、「言葉」に対しさまざまな想いが私たちに中に巡った、という状況が、この研修の場からも感じることができました。
決して楽ではない編集制作の仕事を、いかに楽しみ、仕事のクオリティを上げていくか。
出版人共通に持つ課題です。
少なくともここで出会った編集者たちには、どうか、心身ともに健康で、楽しみながら、よりよいアウトプットづくりに取り組んでいただきたいです。
そしてつねに、本に深い愛をもって!
三津田治夫