ブックレビュー
当社プロデュースの以下書籍、『DXビジネスモデル』に次ぐ2冊目の重版が決まりました。 発刊後4日での重版決定という、異例の速さでした。 www.amazon.co.jp お支えいただいた読者並びに著者様、TMの会の方々、版元ご担当・関係者、書店・取次様など、全関係…
サイト「経営者テラス」に、当方が運営する株式会社ツークンフト・ワークスがプロデュースを担当させていただいた『DXビジネスモデル』(小野塚征志著)の以下紹介記事を寄稿させていただきました。keieishaterrace.jp 本作の編集制作時つねに念頭に置いてい…
小野塚征志さん著、当方プロデュースの新刊『DXビジネスモデル』、見本が上がってまいりました。 また、カテゴリ・ダブル1位に上がってまいりました! カバーも印刷も美しく、優しい仕上がりです。書店ではぜひお手に取ってごらんください。5月19日発売です…
第37回を迎え、もはや歴史的な会となった飯田橋読書会。今回は新規のHHさんとTTさんが加わり、レギュラーメンバーのKMさん、MMさん、HNさん、AAさん、SMさん、KNさん、SKさん、KHさん、私を含め、総勢11名の過去最高の大人数となった。こういうときにZOOMと…
先日知り合いの誘いで、渋沢栄一(1840~1931年)をテーマにした読書会に参加する機会を得た。これを機に、いろいろと調べ、考えた。 渋沢栄一の名前から私が第一に思い出すのは、作家、澁澤龍彦である。彼は渋沢栄一のいとこのひ孫にあたる、文学の翻訳や欧…
オビにあるマリオ・バルガス・リョサの賛辞の通り、心に残る、忘れがたい作品だった。 この本のテーマは、「ナチス」と「プラハ」。 金髪の野獣と言われたナチス親衛隊のナンバー・ツーでユダヤ人大虐殺の首謀者、ラインハルト・ハイドリッヒと、それを追う…
カフカの長編には『審判』のほかに『城』と『失踪者』があるが、その中でも最も暗く、恐ろしい作品だ。カフカの作風に一貫したものは、「なんでこうなったのかわからない!」という理不尽さや因果関係のわからなさ、不気味さである。ある意味、いまの「AI」…
2014年1月に第1回目を開催してはや7年。今回で第36回を重ねることになった飯田橋読書会。お題は、たびたび取り上げるジャンルの戯曲。今回は、古代ギリシャの劇作家、ソポクレスの悲劇を取り上げた。 2020年2月5日の第30回読書会『ガリレイの生涯』(ブレヒ…
鳩摩羅什(くまらじゅう)という書名を目にして衝動的に買った一冊。副題にもあるように、この方は日本に法華経をもたらした中国の高僧で、西遊記でおなじみの三蔵法師の一人である。 小説は2つの物語から構成されている。一つは現代。病苦から世をはかなみ…
クライストの書いた喜劇とはどんなものだろう。そんな疑問を持ちながら読んでみた。 さすがクライストだけあって、喜劇とはいえ辛口。割れてしまった甕を巡る裁判を通していろいろな事実が判明し、そこにオチがつく。クライストの作品の中ではわかりやすい世…
『ゼロから理解するITテクノロジー図鑑』の中国語繁体字版の見本が到着いたしました。 監修させていただいた本作が海を越えたことは感無量です。 版型はB5。大きくなりました。フォントは「字型」、ディープウェブは「深網」と訳されています。台湾において…
毎回連続したテーマを取り扱わないことをモットーとした飯田橋読書会。前回の『孔子伝』(白川静著)から変わって、今回は『現代経済学の直観的方法』(長沼伸一郎 著)を取り上げる。世界的に経済が混乱をきたすいまだからこそ、経済学に取り組むことには意…
大学時代、授業の課題図書として本書を出され、著者の意図するところがさっぱりわからずに挫折した。20代、サラリーマンになりたてのときにも再挑戦。それでも本書の意図がほとんどわからなかった。50代になり、やっと、ようやく、ドイツの哲学者ヘーゲルが…
皆さんは孔子というと、どのようなイメージを持たれているだろうか。渋沢栄一の『論語と算盤』はテレビドラマの影響で最近よく話題に上がるが、孔子の名前はその『論語』の原作者として第一にあげられる。 「論語読みの論語知らず」のことわざでも『論語』は…
知活人で実施したつくば1泊リーダー研修の課題図書は『学習する組織』(ピーター・センゲ著)でした。仏陀、孔子、ソクラテス、キリスト、マホメット、道元、カント、ヘーゲル、マルクス、フロイト、ユング、レヴィ・ストロース、マリノフスキー、デリダ、な…
ヴェニスといえば、ゴンドラが行き交う水の都、世界中のツーリストが集う名観光地、ユダヤ商人がヒロインのポーシャにまんまとやられるシェイクスピア作品の舞台であったりなど、非常にコンテンツ力の高いイタリアの土地である。 イタリアはドイツのアーティ…
今回は、書評のベースとなる、本文からの抜粋などによる「読書ノート」をまとめてみた。20世紀の奇書『群衆と権力』全巻の外観を共有できたら幸いである。パラノイア患者あるいは権力者以上に群衆の諸性質をはっきり見抜く眼を具えている者はたしかにいない…
本会では過去に宗教関連の書籍としてイスラムを取り上げることがあったが、今回は仏教、浄土真宗の宗祖、親鸞の『歎異抄』と、それを扱った吉本隆明の評伝『最後の親鸞』の二冊を取り上げた。 宗教書という扱いづらい題材からか、または偶然か、今回は女性陣…
ZOOMで開催の読書会ニューノーマル・バージョン第2回目。時宜にかなった話題として、今回は初のサイエンス書を取り上げることとなった。お題は『生物はウイルスが進化させた』である。 会場からは、「中身がよくわからない本」「理解のためにいろいろ読みま…
11月21日(土)、順天堂大学の斎藤勇哉さんが書かれた、『動かしながら学ぶPyTorchプログラミング入門』(オーム社刊)が発刊されます。弊社株式会社ツークンフト・ワークスにて編集制作を担当させていただきました。斎藤勇哉さん、お疲れさまでした。Python…
今回は「読書会withコロナ・バージョン」と題し、初のZoomによるオンライン読書会を飯田橋読書会において開催した。 半年ぶりの生存確認も兼ねたチェックインでは、リモートワーク三昧のKMさんや、ゲームばかりやっていたMさん、普段から家にいるからあまり…
本書の副題に「あるいは制服の研究」とあるように、読書会の冒頭は平田オリザさんの学園劇『転校生』を私が観劇したエピソードからはじまった。 紀伊国屋書店でホールの入り口を探していると、制服を着た女子高生の集団が「上ですよ」と声をかけてくれた。で…
今年で早くも5年目に突入。20回目となった読書会のお題に、読書会初の戯曲、三島由紀夫の『サド侯爵夫人』を取り上げた。 基本、この読書会のメンバーはあくが強く満場一致の意見はまずないが、今回は見事に意見が分かれた。「共感できない、面白みがわから…
私が高校生時代に亡くなった明治43年生まれの祖母から、実家山形の農家にいたときの次のような昔話をよく聞かされた。 村には「えた」という人がいて、茶碗を持って玄関の土間にやってくる。玄関から茶碗に食事を分け与え、決して土間から上に入ってこない。…
(前編から続く) 警察が強権をふるう監視社会当時の東ドイツでは西ドイツのテレビ放送を傍受することができた。これにより東ドイツの人たちも西ドイツの情報を持っていたが、傍受した内容を学校や町中などで口にすると、市民に紛れた秘密警察(ゲハイムディ…
『紅い砂』(高嶋哲夫 著、幻冬舎刊)は、元米兵ジャディスが率いる革命軍が内戦で中米コルドバの政権を奪取し、民主主義国家を樹立する、という物語だ。独裁政治と薬物による暗黒経済が支配するコルドバの国民は、自由を得ようと、メキシコとの間に米国が築…
読書会、記念すべき第30回目に取り上げる作品は、戯曲である。どんな激動の時代にも「保身でしたたかに生き延びる人」はいる。その象徴的な一人が、今回読書会で取り上げた戯曲『ガリレイの生涯』(1943年)を発表した、ドイツの戯曲家で詩人、ベルトルト・…
『ヴェニスの商人』といえばユダヤ人商人シャイロックの「人肉裁判」をクライマックスとするシェイクスピアの名戯曲。本作はこれを資本主義の原理と重ね合わせ経済学者が書き上げたエッセイ。 この手の書籍は読む人によりさまざまな意見が交差することが必定…
『首都感染』(高嶋哲夫 著)を読みながらラジオやテレビの報道を聞いていると、現実と創作の境界があいまいになってくる。科学と文学が連結すると、このような見たこともない文芸ができあがるのかという驚きもあった。いま冷静にやるべきことや、情報に対す…
今回は、本読書会初の1泊合宿。しかもその場所は、平成天皇皇后両陛下が出会った高級リゾート地軽井沢。そして取り上げたテーマは、初の行動経済学。今回は、2002年ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン著、『ファスト&スロー』(上・下)を読む…